買付証明書

あなたが物件の評価を終えたら、買付証明書か売買契約書の原稿を作る用意ができたことになる。私は、正式な売買契約書に進む前に、買付証明書を使って売主との取引のポイントについて入念に考えていくほうが好きだ。

買付証明書は弁護士料を大幅に節約してくれる。買付証明書の交渉には弁護士はふつう関わらないからだ。そのうえ、この段階で作業をしておけば、実際の契約プロセスがずっと速くスムーズに終わる。買付証明書には、あなたのオファ一価格のほか、手付金の額、デューデリジェンスの日程、エスクロー料金、資金調達に関する不測の事態など、基本的な取引のポイントが含まれる。この「不測の事態についてはもう少しあとで説明する。ここで、自分のチームを早く作っておくのがなぜ良いことなのかがわかるはずだ。ゲームのこの段階で一番やってはいけないのは、銀行、権原保険会社や投資家たちに接触しはじめることだ。そういう関係を作りたいと思う気持ちはわかるが、いまは時間が最優先だ。

一刻も早く買付証明書を作り、取引の基本的条件について合意を取り付け、物件を押さえられるようにしよう。需要の高いマーケットでは時間は味方してくれないので、私はたいていファックスか直接手渡しする急送サービスにお金を払って売主に書類を送っている。普通郵便では遅すぎる。買付証明書とは、売主に送る提案書のようなものだ。この書類は交渉を行うためのもので、あなたが送った最初の文書がスタート地点になる。売主はオファ一価格や条件を検討し、ふつうはオファ一価格に反論したり、条件について何らかの修正を入れたりしてくる。これは意見をやりとりするプロセスなので数週間かかっても驚いてはいけない。

あなたが売り主と条件について活発な交渉をしている間にも、物件はまだマーケットに出たままだということを理解しよう。実際、私は最近、買付証明書の段階である物件を他人に持っていかれてしまった。私がどんな気持ちだったか、あなたにも想像がつくだろう。売主は、私たちが知らないうちに、もう1人の買主と交渉をし、私たちのオファー価格を向こうの条件をつりあげるのに利用していたのだ。結局、売主はその買主と売買契約を結び、物件はエスクローに付された。

こういうことはわりに頻繁に起こっている。だが、売主と絶交してはいけない。その3か月後、この物件は、最初の買主が融資を受けられなかったために私たちのところへ舞い戻ってきた。それを見ればどのような書類かがわかるだろう。自分で文章を書かなければならないようなものではないし、たいていは不動産ブローカーが用意してくれるので、内容を確認した上で承認すればよい。買付証明書にはふつう法的拘束力がないことに注意しよう。その物件を買いたいというあなたの意志と、そのための条件を書き付けた手紙に過ぎないのだ。

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